登録販売者　いにゃだ

「人生はネタづくし」

～弐ノ型～　やっぱり手術を受けてみたい！

　「子供が欲しいのなら筋腫の手術を」と勧められていたものの決断できず、自然に任せ２年が過ぎ…ついに一歩踏み出そうと決めた日。東日本大震災の一週間後でした。

　『うん、わかった。でもね、その前にこっちの治療が必要かもしれない。それが終わったら、いくらでもどうにでもなるから』

　いつもとは明らかに違う主治医の表情に嫌な予感しかしないまま、流されるように初めて乳腺外科へ。

　『乳癌』

　言われるがままに別施設で精密検査をこなし、涙が出てきたのは帰りの日暮里駅のホームだった。

　それからは、休みのたびにセカンドオピニオン。夫と病院へ行ったり話を聞いたり調べたり。

　でも、どこで聞く話も大差なく、じゃあ主治医が紹介してくれたＴ先生でいいんじゃない？でも、なんだかあの先生愛想ないしこっち向いて喋らないしあの病院乳癌はそんなに有名ではないし…なんて考えている間に、Ｔ先生との約束の日に。

　もうこうなったら今の疑問を全部伝えてみよう、そしてここで手術してもらおう。だったら不安は自分で消さなきゃ。と、自分や家族の不安をＡ４の紙いっぱいに書いて　Ｔ先生に渡した。

　先生は、私の方にまっすぐ身体を向け

　「ん？これにボクが答えを書けばいいのかな？」

　と、一つ一つ質問に答えながら書き込んでくれました。

　その日を境に、私たちとＴ先生の距離がグッと縮まったのを覚えています。

　分からない事は何でも聞き、答えてもらえるようになり、おかげで手術も大成功。オペ直前は手術台の上でギャグをとばして周りを笑わせるくらいリラックス。

　あの日、私がＴ先生に向き合おうと決めたから、先生も向き合ってくれたんだろうな。だから、全ていい方向に進んだんだろうな。私にとっての名医は、他でもないＴ先生。そしてそれは自分で作ったんだと思う。

　名医は自分で作るもの

　そう思ったら、今後の病院との付き合いも気楽なものになりそうです。

(Ｔ先生、いつも見守ってくれる主治医Ｉ先生、そして出会わせてくれた自分の病気に感謝！)

【追記】先日10年目の定期検診が終わり、『完治』となりました！支えてくれた皆様ありがとうございます♥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

 

To be continued…